忘れられない3ヵ月 | J.P.モルガン・アセット・マネジメント

忘れられない3ヵ月：第2四半期版Quarterly Perspectivesより ①

2020/04/27

当社では、3カ月毎に最新の金融市場や経済環境のトレンドを解説する「Guide to the Markets」を発行しています。

次の図は、Guide to the Markets 2020年第2四半期版の17ページです。

2020年1-3月は「忘れることができない3ヵ月」です。

我々の生活は一変し、金融市場は「激動」でした。特に、3/9週と3/16週は、株式のみならず、国債もゴールドの価格までも下落、現金化を急ぐ動きが見られました（→Guide to the Marketsのp.19,20も合わせてご確認ください）。

3月の終わり頃には、①世界の中央銀行や政府によって、前例のない規模や対象の経済支援策が発動されると共に、②「ロックダウン（都市封鎖）」に伴って、新型ウイルスの感染者拡大が鈍化していくという期待が生じる中、金融市場は、次第に落ち着きを取り戻しつつあるように見えます。

小コラム：大幅下落は、いつから始まったか?　大幅下落の「きっかけ」は?

新型コロナウイルスに関する報道は、1月の終わり頃から徐々に増えましたが、米国の株価は、2月中旬頃までは、高値圏での推移でした。株価は、2月下旬から、徐々に下落を始めます。とはいえ、3月上旬までは、200日移動平均を挟んで、一進一退の攻防でした。200日移動平均は、上昇や下落のトレンドを捉えて、投資を行う「モメンタム・トレード」の投資家が用いる重要な指標です。

米国の株価が、この200日移動平均を大幅に下回ったのは、3月9日月曜日です。その直前の週末には、①OPEC（石油輸出機構）とロシアなどのいわゆる『OPECプラス』が、追加減産の合意に失敗をし、②イタリア政府が、ロンバルディア州など北部14県を封鎖しました。ただし、「きっかけ」とは、後知恵に過ぎず、実際には、何が相場を動かしたかは、誰にもわからないものです。

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