FOMCと米主要経済指標で市場はどう動く?
今週は米国の金融政策と経済指標に注目
今週の最注目イベントは、3-4日の米連邦公開市場員会(FOMC)でしょう。通常の倍の0.5%の大幅利上げと保有資産を縮小する量的引き締め(QT)の決定は既に金融市場で織り込まれており、事前の警戒感も強いことから、無難に通過すれば株高になる可能性があります。但し、次の2点には注意が必要でしょう。
注意点①今後の利上げ見通し
会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見で、追加の0.5%利上げの回数や通常の3倍の0.75%の利上げの可能性に関して、市場の予想以上にタカ派的な発言が飛び出す可能性には注意が必要です。
注意点②4月の主要経済指標の結果
今週は、米国の企業景況感や雇用関連の重要指標にも注目が集まっています(→【補足】①参照)。それではこれらの結果発表を受け、市場はどう動くのでしょうか?
足元は、景気減速と金利上昇の「両方」が警戒されるやっかいな相場環境であるため、経済指標の結果を受けた金融市場の反応は通常よりも複雑です。(A)仮に市場予想よりも弱い結果となれば、今後の追加利上げに経済が耐えられないとの見方が広がり「景気敏感株安」が生じやすく、(B)反対に予想よりもかなり強い結果となれば、従来の想定以上の金融引き締めが意識され「金利上昇・ハイテク株安」が生じる可能性があります。当面は、「サプライズのない経済指標」が投資家にとって望ましいと言えるでしょう(→【補足】②参照) 。
Guide to the Markets 2022年4-6月期版12ページ
【補足】①今週の経済指標の市場予想は?、②物価指標はサプライズ「あり」が望ましいケースも?
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