1-3月期の波乱相場を3局面に分けて振り返る
年初来の金融市場の動向をみると、インフレや金利上昇に強い資源関連株式や金、金融セクター株式などが堅調に推移する一方、金利上昇に弱いハイテクやグロース株式が大幅に下落しています。但し、下記3つの局面によって物色動向は変化しました。
年初~ウクライナ侵攻前(2/23)
米国の高インフレや金融引き締めが警戒され、金利上昇・株安の展開でした。エネルギーや金融セクター株式、金などが上昇する一方、ハイテク株式が急落しました。
ウクライナ侵攻~原油価格急騰(3/7)
スタグフレーション懸念が強まり、株安・金利低下のリスクオフとなりました。引き続きエネルギー関連や金が好調だったほか、景気の影響を受けにくいディフェンシブセクター株式が底堅さを見せ、安全資産として米国国債も買われました。一方、金利低下が逆風となる金融セクター株式や、ロシアに対するエネルギー依存度が高く地理的にも近い欧州株式が大幅に下落しました。
原油価格の直近ピーク後~先週末
一時と比べてウクライナ情勢や原油価格への不安が和らぎ、タカ派的な米連邦公開市場委員会(FOMC)も無難に通過すると、株高・金利上昇のリスクオンに転換しました。当該局面では、金利上昇にも関わらずハイテク株式に見直し買いが入った一方、国債や金などの安全資産は下落しました。
Guide to the Markets 2022年1-3月期版34ページ
【補足】ウクライナ危機による株価急落はもう終わり? 足元のリスクオンとどう向き合う?
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