景気後退入りの可能性も? そんな時、相対的に優位な資産とは?
インフレの抑制を目的に主な中央銀行が金融引き締めを継続することで、景気が過度に減速し、景気後退に陥るとの見解が一部の市場参加者から聞かれています。ベスト・インカムの運用チームでは、「かろうじて景気後退は回避できる」と考えていますが、インフレと景気減速が併存する環境が当面は継続し、その延長線上に景気後退があるかもしれないというリスクシナリオも意識して、投資戦略を考えたいところです。
米国の景気減速局面では、利息・配当が「クッション」になる「インカム*1 系資産」が優位になることが過去のデータ(チャート①②ご参照)から傾向としてみられます。例えば、「半年前から景気後退入り」までの半年間(チャート②ご参照)のリターンをみると、主な国・地域の株式が下落する中、世界高配当株式、米国の投資適格社債や国債など一部のインカム系資産は3回ともすべてプラスになっています。
米国の景気後退が始まる「1年前から半年前」までの半年間の資産別リターン(チャート①)
米国の景気後退が始まる「半年前から景気後退入り」までの半年間の資産別リターン(チャート②)
(チャート①、②)トータルリターン(利息・配当を含む)、日本株式と欧州株式は現地通貫ベース、その他は米ドル・ベース
*1 「インカム」とは、株式の配当や債券の利息など*2のことで、中長期の運用において着実に積み上がる点が魅力だと考えられます。
*2 必ずしも利払い日や決算時に利息や配当金を受け取れるとは限りません。
出所:ブルームバーグ 「米国株式」:S&P500指数、「欧州株式」:MSCI Europe Index、「日本株式」:TOPIX、「新興国株式」:MSCI Emerging Markets Index、「世界高配当株式」:MSCI All Country World High Dividend Index、「米国リート」:FTSE NAREIT All Equity REITs Index、「米国ハイ・イールド債券」:ICE BofA US High Yield Index、「米国投資適格社債」:ICE BofA US Corporate Index、「米国国債」:ICE BofA US Treasury Index。すべてトータルリターン(利息・配当を含む)、日本株式と欧州株式は現地通貫ベース、その他は米ドル・ベース
これらのデータは、過去3回の景気後退入り前のデータでもあることから、景気後退入りというリスクシナリオを想定した場合においても、今後の投資戦略を考えるうえで参考になります。
景気後退まで半年以上ある局面(チャート①)ではインカム系資産のすべてでプラスのリターンとなっていますが、景気後退の直前の局面(チャート②)では一部のインカム系資産も含めてマイナスのリターンになった資産が増えていることから、景気後退の兆しを観察しながらインカム系資産に分散投資することが有効と考えます。
今後の景気後退の兆しの観察はどうしたらいい?
ではこの先の景気後退の兆しの観測はどのようにしたらよいのでしょうか。景気の兆しを観察するにはさまざまな材料がありますが、過去の経験則から米国の失業率が底をつけた後、ある程度明確に上昇した後、景気後退入りした傾向があることが知られています(グラフ③)。足元の米国の雇用環境は人手不足が問題とされるほど良好で、すぐに失業率の上昇が鮮明になる可能性は低いとみています。
FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派的な金融引き締めが思惑通り、インフレをピークアウトに導き、金融引き締めのペースが落ちるか、それより先に失業率の上昇が鮮明になるかが、景気後退を見通すうえでの一つのポイントになると考えています。(景気動向の見方を詳しく知りたい方はQuartaly Perspectivesをご覧ください。)
米国の失業率の推移と景気後退期(グラフ③)
出所:ブルームバーグ 期間:1972年7月~2022年7月
「インカム」という選択肢なら『ベスト・インカム』 いま『5%以上の利回り』と『3年という時間』を味方につける、という投資戦略
短中期で想定される米国の景気減速に対応するには、前述のとおりインカム系資産が有望だと考えます。そんなインカム系資産に運用のプロが幅広く分散投資しているのが、J.P.モルガンの「ベスト・インカム」です。
高インフレや主要中央銀行のタカ派的な金融政策、景気後退等への懸念から変動性の高い相場展開となり、高配当株式やハイ・イールド債券、リートなどインカム系資産の利回りが上昇傾向となるなか、ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回りは2022年6月末現在で6.2%と設定来(設定日:2014年9月17日)で最高水準になっています(月次ベース)。過去、5%以上の平均利回り時にベスト・インカムへの投資を開始し、3年間保有した場合、100%の勝率で騰落率はプラスでした*3。ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回りが5%以上となっているいま、短期ではなく例えば3年という時間を味方につけることが、有効な投資戦略の1つだと考えています。(試算結果を詳しく知りたい方はこちらのレポートをご覧ください。)
<ご参考>ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回りが5%以上の水準時に3年間投資した場合の投資成果*3
*3 試算およびグラフ期間:2014年9月末~2022年6月末(月次データを使用)、同期間における全サンプル数:58。ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回り5%以上のサンプル数:12、うち投資期間3年間の騰落率がプラスのケース:12。ベスト・インカムの騰落率は、ベスト・インカム(年1回決算型)の分配金再投資基準価額を使用しています。上記の試算をベスト・インカム(毎月決算型)の分配金再投資基準価額を使用した場合、同様の結果となっています。過去のデータに基づく試算であり、将来の成果を保証するものではありません。
出所:J.P.モルガン・アセット・マネジメント ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回りは、保有銘柄のうち株式やリート等については配当利回りを、債券等については最終利回りを、各アセットクラスの時価評価額に応じて加重平均したものです。為替ヘッジコスト/プレミアムやその他費用、税金を考慮したものではなく、実際の投資家利回りとは異なります。基準価額は信託報酬控除後です。分配金再投資基準価額は、信託報酬控除後であり、税引前の分配金を分配時にファンドへ再投資したとみなして算出したものです。騰落率は実際の投資家利回りとは異なります。
「ベスト・インカム」3つのポイント
POINT 1:利回り
POINT 1:利回り
世界の債券、株式、リート、その他の資産に投資を行い、相対的に高い利回りのご提供を目指しています。
2022年6月末現在
株式や債券などさまざまな資産から“インカム”を追求
“インカム”というと一般に債券投資のイメージを持たれるかと思いますが、過去と比較すると高い利回りの債券は少なくなってきています。
債券だけでなく株式も“インカム”を追求できる魅力的な投資手段だと考えています。
ベスト・インカムは、世界の株式、債券、リートなど幅広い資産から“インカム”を追求し、相対的に安定した利回りをご提供してきました。
ベスト・インカムのポートフォリオの平均利回りの推移
出所:J.P.モルガン・アセット・マネジメント グラフ期間:2014年9月末(設定月)~ 2022年6月末 平均利回りは、保有銘柄のうち株式やリート等については配当利回りを、債券等については最終利回りを、各アセットクラスの時価評価額に応じて加重平均したものです。為替ヘッジコスト/プレミアムやその他費用、税金を考慮したものではなく、実際の投資家利回りとは異なります。
POINT 2:リスク抑制
POINT 2:リスク抑制
「徹底した分散投資」と「為替ヘッジ」を行い、リスク(価格変動)の抑制を図ります。
分散投資
運用チームは、個々の銘柄毎に「利回り」と「リスク」の見極めを行った上で銘柄を厳選し、徹底した分散投資を行うことにより、リスクの抑制を図っています。



出所:J.P.モルガン・アセット・マネジメント 2022年6月末現在
投資アセットクラス(資産)数、投資国・地域数、投資銘柄数は、ベスト・インカムのポートフォリオのデータ。投資アセットクラス(資産)、投資国・地域は当社グループの判断に基づき分類しています。
為替ヘッジ
為替ヘッジは、為替の変動による資産価格への影響を抑える効果があります。
保有資産の一部について、為替ヘッジを行わない場合があります。詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
相対的に低いリスク
べスト・インカムは、2014年9月17日の設定来、主な資産(為替ヘッジなし、円ベース)と比較して、相対的にリスクが低い水準に位置しています。
ベスト・インカムと主な資産の年率リスク(為替ヘッジなし、円ベース)
ベスト・インカムが採用する運用戦略では、価格変動等のリスクを考慮した運用を行いますが、相場急変時等においては基準価額が大きく変動する可能性があります。
出所:J.P.モルガン・アセット・マネジメント、ブルームバーグ グラフ期間:2014年9月末~2022年6月末 ベスト・インカムは、JPMベスト・インカム(毎月決算型)の分配金再投資基準価額(信託報酬控除後)の月次データを使用して算出しています(JPMベスト・インカム(年1回決算型)について同様に算出した同期間の年率リスクは上記と同水準です。)。分配金再投資基準価額は、税引前の分配金を分配時にファンドへ再投資したとみなして算出したものです。年率リスクは、月次リターンの標準偏差を年率換算したものであり、値動きの振れ幅を示す数値です。使用しているインデックス(すべてベスト・インカムのベンチマークではありません。)は以下の通りです。日本株式:TOPIX(配当込み)、日本リート:東証REIT指数(配当込み)、世界債券:ブルームバーグ・グローバル総合インデックス、世界ハイ・イールド債券:ブルームバーグ・グローバル・ハイ・イールド・インデックス、米国株式:S&P500指数(配当込み)、米国リート:S&P米国REIT指数(配当込み)、オーストラリア国債:FTSEオーストラリア国債インデックス
POINT 3:お任せ運用
POINT 3:お任せ運用
運用のプロであるJ.P.モルガン・アセット・マネジメントの運用力を結集して、目まぐるしく変化するマーケットに対応します。
運用のプロが市場の変化に対応
ベスト・インカムでは、J.P.モルガン・アセット・マネジメントの運用プロフェッショナルが総力を結集し、お客さまに代わって世界のマーケットと向き合っています。市場環境に応じて「ベスト」と考えられるポートフォリオを構築しています。
充実した運用体制
ベスト・インカムのポートフォリオ全体の指揮をとる運用担当者が、世界各地に配置された各アセットクラス専門の運用チームと日々コミュニケーションを取りながら、市場環境に応じて随時、アセットクラスの配分の見直しを行っています。
運用体制:2022年3月末現在
出所:J.P.モルガン・アセット・マネジメント アセットクラスは当社グループの判断に基づき分類しています。組入れるアセットクラスは、上記に限定されるものではありません。また、上記のアセットクラスすべてを組入れることを保証するものではありません。上記は、ベスト・インカムの投資先ファンドのものです。
機動的なアセットクラスと配分の変更
今後のマクロ経済や各アセットクラスの収益の見通し等をもとに、各アセットクラスおよびポートフォリオ全体のインカム収益や価格変動等のリスクなどを考慮し、組入れるアセットクラスおよびその配分の決定を行います。
ベスト・インカムの運用戦略における過去の資産クラスの構成比率を見ると、組入れる資産、その構成比率が大きく変化してきたことが分かります。
アセットクラスの構成比率の推移: ベスト・インカムのポートフォリオ
出所 : J.P.モルガン・アセット・マネジメント グラフ期間:2008年12月末~2022年6月末
比率はベスト・インカムの投資先ファンドの純資産額を100%として計算しています。アセットクラスは当社グループの判断に基づき分類しています。組入れるアセットクラスは、上記に限定されるものではありません。当サイトのデータ・分析等は過去の実績や将来の予測、作成時点における当社および当社グループの判断を示したものであり、将来の投資成果および市場環境の変動等を示唆・保証するものではありません。
ベスト・インカム 名前の由来
低金利の環境においても、お客さまに安定的な利回りをお届けしたい。そのための運用を考えたら、「インカム」という答えにたどり着きました。「インカム」とは、「債券の利息」や「株式の配当金」など、一定期間ごとに受け取ることの出来る収益のこと。ベスト・インカムは、世界中の資産の中で、その時にベストだと考えるインカム資産を組み合わせ、運用することで、お客さまに安定的な利回りを提供することを目指す投資信託です。
本サイトにおいて、「JPMベスト・インカム(年1回決算型)/(毎月決算型)」を総称して「JPMベスト・インカム」または「ベスト・インカム」といいます。投資先ファンドである「JPモルガン・インベストメント・ファンズ-グローバル・インカム・ファンド」(各シェアクラスを統合したファンド全体)または、その「Iクラス(円建て、円ヘッジ)」を「グローバルインカムファンド」といいます。「ベスト・インカムの投資先ファンド」とは「グローバルインカムファンド」を指します。当ファンドの投資先ファンドの運用戦略、ポートフォリオをそれぞれ「ベスト・インカムの運用戦略」、「ベスト・インカムのポートフォリオ」と呼ぶ場合があります。