2022/11/29
景気に左右されにくい、 『インカム系資産』への投資とは?
足元の景気動向:
先行き懸念が高まる世界経済
足元、世界的に景気の先行きに対する懸念が強まっています。ロシア・ウクライナ情勢などを受け物価の上昇(インフレ)が続いており、欧米の中央銀行を中心に政策金利が引き上げられています。金利の上昇を受け景気後退への懸念が高まり、世界の金融市場で“リスクオフ”、つまり株式や債券などのリスク性資産の売却の動きも見られています。
では、実際に足元の景気はどのような状態にあるのでしょうか?今後の景気動向を占う上で、重要な指標の一つである米国の「ISM製造業景況感指数」を見てみると、まだ好不況の目安となる50を上回っています。一方で、その先行指標とされる「ISM製造業新規受注指数 / 在庫指数」は、既に低下に転じています(グラフ①)。
この状況を読み解くと、“在庫循環の観点から、今後は米国の製造業の活動が一段と鈍る可能性が高い”と考えられ、景気先行きの不透明感につながっています。
グラフ①:米国のISM製造業景況感指数と新規受注・在庫比率
(すべて3ヵ月移動平均値、期間:2000年1月~2022年9月)
不透明な環境における資産運用:
『インカム系資産』に着目
既にご説明の通り、足元は景気の先行きへの懸念が強まっており、金融市場は不透明感が増し、不安定な動きとなっています。
さらに、残念ながら同時に大幅な物価上昇も生じており、インフレから資産を守るため、資産運用の必要性は日に日に高まっています。金融市場が大きく変動する中、投資を始める、もしくは継続するのであれば、債券の利息や株式の配当といった相対的に安定した収益源となるインカム収益*が期待できる『インカム系資産』は有効な選択肢になると考えられます。
『インカム系資産』は、中長期の投資において利息や配当が“クッション”となり、資産価格の変動の影響の一部を相殺することが期待されます(グラフ②)。結果として、一般的な株式への投資などと比較して資産価格の変動を抑えた、つまり相対的に安定した投資成果が期待されます。
グラフ②:<ご参考>中長期の投資で注目されるインカム収益(シミュレーション)
(円ベース、期間:2012年9月末~2022年9月末)
資産運用における注意事項:
分散投資をお忘れなく
『インカム系資産』への投資を行う際には、さまざまな資産クラスに分散投資することが重要であると考えられます。
足元は、ハイ・イールド債券やリートの利回りが相対的に高くなっています(グラフ③)が、時点によって利回り水準も異なります。『インカム系資産』からインカム収益を享受するにあたっては、さまざまな資産を併せ持つことで、より安定的に利回りを追求することができると考えられます。
グラフ③:各資産の利回り(2022年9月末現在)
『インカム系資産』に分散投資:
投資信託の活用も選択肢に
『インカム系資産』に分散投資を行うのであれば、少額から投資できるという点で投資信託は有力な選択肢になりえます。
金融市場が不安定な今だからこそ、長期的な視点にたって、ご自身の投資目的に合った投資内容をぜひご検討ください。
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