ETFってどう選んだらいいの?
動画で解説!ETFってどう選んだらいいの?
2021年7月
ESG投資とは?
最近、「ESG」という言葉を目にする機会が増えてきています。
「ESG」とは、Environmental(環境)・ Social(社会)・Governance(企業統治)の3つの英単語の頭文字をあわせた造語です。ESG投資は、売上高や利益といった財務情報だけでなく、非財務情報を投資の観点に組み入れることで、環境・社会等の面からより優れた企業が評価される仕組みを目指しています。
では、なぜそのような非財務情報を投資の観点に組み入れることが必要なのでしょうか。環境面での理由の一つとして真っ先に挙げられるのが、温暖化への対応です。今年4月に開催された気候変動サミットにおいて、日米英や欧州連合は2050年まで、中国は2060年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとすることで合意しました(グラフ①参照)。
温室効果ガスに関する目標は非常に野心的なものであり、各国・地域はその達成のために対策の具現化に努めています。例えば、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの拡充、電気自動車の普及など、さまざまな対策が打ち出されています。
弊社グループでは、こうした国・業界、そして企業レベルでの取り組みが、業界の構造変化や企業の収益構造の変化につながる可能性が高いとみています。そのため、ESGの観点を運用プロセスに組み入れることで、より正確に投資先企業のリスクや投資機会を理解することができると考えています。
グラフ①:温室効果ガスの排出量と削減目標
注目度が高まるESG投資
このような世の中の流れを受け、ESG投資に対する注目度は年々高まっています。2018年のESG関連への投資額は世界全体で3,300兆円以上*に達しており、足元はさらに拡大しているとされています。意義および規模の面で、既に相当な水準にあるESG投資ですが、取り組み方は一様ではなく、さまざまな戦略が存在しています(表②参照)。
比較的よく知られているのが、「テーマ別」戦略に分類される投資戦略です。例として、特定のESGに関するテーマに着目した投資信託などが挙げられます。投資対象として、ESGに関連する分野、例えば再生可能エネルギーの企業が発行する株式や債券等を投資対象として明記されているものなどが該当します。
また、再生可能エネルギーなどの特定の分野に限らず、幅広い業種からよりESGの観点で優れた企業を選ぶという「ベストインクラス」戦略なども存在します。加えて、既に一般的な金融商品の中にもESGの評価を取り入れていることも増えてきており、より身近な存在になりつつあるようです。
このように、一口にESG投資といっても、多様なアプローチがあります。これからの未来を考えて投資を始めたいという方にとって、ESG投資は選択肢の一つになりうるのではないでしょうか。
表②:ESG投資戦略の例
動画で解説!ETFってどう選んだらいいの?
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