世界に投資リターンの機会をもとめて
米国株は依然としてリターンの重要な源泉ですが、投資家の間では投資機会を他の地域へ広げ、分散する必要性が意識されています。
2021年6月
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今回は、安定して着実に積みあがる傾向のある「インカム」に着目し、相対的に高いインカム収益が期待できる資産の一つとして、ハイ・イールド債券について見ていきましょう。
相対的に高い利回りを有するハイ・イールド債券
「インカム」とは、債券の利息や株式の配当など、一定期間毎に受け取れる収益のことを指します。相対的に相場環境の影響を受けにくく、中長期的な資産運用において収益の安定化に寄与すると考えられます。
もう一つの収益の柱となる「値上がり益」は、債券や株式の価格変動、為替相場の変動等によって生じる運用損益を指します。短期間で大きく収益を得られることがある一方で、大きく損失が発生することもあり、その動向にはより注意が必要です。
ハイ・イールド債券はその名の通り、他の資産と比べて相対的に高い(=ハイ)利回り(=イールド)、つまり高いインカム収益が期待される一方で、信用格付けが低い債券を指します(グラフ①参照)。信用格付けがより高い債券と比べると景気が悪い時などは価格の下落幅が大きくなる傾向がありますが、企業の業績が回復するような局面では、その企業が発行するハイ・イールド債券の価格の上昇が期待されます。
グラフ①:主な資産の利回り(2021年5月末現在)
インカムによって資産を着実を積み上げる
では、インカムの積み上げの底力を確認するために、ハイ・イールド債券の過去のリターンを分解してみましょう。
ご覧の通り、債券価格(青色部分)や為替(紫色部分)には変動がありますが、長期にわたってインカム(灰色部分)を積み上げることで投資家にリターン(緑色折れ線グラフ)をもたらしてきたことが分かります(グラフ②参照)。
相対的に高いインカムによる収益の積み上げは、長期的な資産形成の一助になると考えられます。この機会にインカムに注目した投資を検討されてはいかがでしょうか。
(ご参考)グラフ②:世界ハイ・イールド債券のリターンとその内訳(為替ヘッジなし、円ベース)
期間:1998年12月末~2021月5月末 (月次)
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