世界に投資リターンの機会をもとめて
米国株は依然としてリターンの重要な源泉ですが、投資家の間では投資機会を他の地域へ広げ、分散する必要性が意識されています。
2020年10月
なぜ、投資家が利回り(≒「インカム」)を選好する環境が続くの?
世界経済は新型コロナウィルス感染症(以下、新型コロナ)による景気後退から脱却すべく動いており、世界の中央銀行も大規模な金融緩和策と前例のない資産購入を実施してきました。これは債券市場にとって大きなサポート材料です。しばらくはこの環境から抜け出すことは難しく、低金利環境が継続すると予想されます。そのため、投資家が債券の中で、より高い利回りを追求する環境が続くと考えられます。
低金利環境下で、リスクを抑えながら「インカム」を求めるためのポイントは?
「インカム」を追求するにあたっては、株式の配当なども対象となりますが、債券は一般的に株式と比較して相対的にリスク(=値動きの幅)が小さく、より安定して「インカム」を追求することができます。ただし、そんな債券にもリスクはありますので、ポイントをご説明しましょう。
1.さまざまな債券に分散して投資する
ひとくちに債券市場といっても、さまざまなリスク要因の影響を受ける種類の異なる債券で構成されているため、債券の種類によってパフォーマンスが異なります。下の表を見てみると、毎年パフォーマンスが優位な債券は入れ替わっています。常に市場環境を鑑み、リターンの高い債券に投資することは一般的に難しいことがわかります。そのため、値動きの異なる債券へ分散投資することで、値動きの変動を抑えて「インカム」を追求することが期待できます。
債券の資産クラス別年間騰落率 期間:2010年~2019年
2.債券の「質=クオリティ」を見極める
足元、新型コロナの感染再拡大や米大統領選などの不確実性の高い要因が金融市場に影響を与えています。その中では、例えば社債では、財務体質が相対的に堅固である、現金などを比較的多く保有しているなど信用力を見極めることが重要です。債券のクオリティを重視して、不況を乗り越えられる債券の銘柄を選ぶことも大切です。
このように、調査・分析により債券の質を吟味し、多くの種類の債券に分散投資して「インカム」を追求するためには、投資信託が選択肢の1つとして挙げられます。
米国株は依然としてリターンの重要な源泉ですが、投資家の間では投資機会を他の地域へ広げ、分散する必要性が意識されています。
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