Guide to the Marketsで解説!2026年に有望な株式は?
<要旨>
株式:ファンダメンタルズの観点から有望な国・スタイル・セクターは?
・2026年の予想1株利益(EPS)成長率をみると、先進国では米国、新興国ではアジア、スタイル別ではグロース、セクター別では情報技術・一般消費財・資本財・素材などの景気敏感セクターが堅調な伸びとなることが見込まれています。
「米国株式は割高だから今年は株安」というのは本当か?
・米国株式の予想株価収益率(PER)は、「今後1年間の米国株式のリターン」を予想する上では全く当てにならないことが過去のデータからは示されています。過去の経験則に基づくと、年間で米国株式の予想EPSが(過去の長期平均である)8%を超えて上昇すれば、その年は割高感があっても株高が期待できるかもしれません。
<本文>
株式:ファンダメンタルズの観点から有望な国・スタイル・セクターは?
2026年の有望株を考えるための材料の1つとして、下記の図表の緑色で示している2026年の予想EPS成長率(前年比)に注目してみましょう。
【左】は国・地域別とスタイル別の予想EPS成長率を示しており、当該データを参考にすると、先進国では米国、新興国ではアジア、スタイル別ではグロース株式がそれぞれ力強い伸びを示していることが分かります。ただし、その他の株式(日本・欧州・バリュー株式など)も昨年からEPSの伸びが加速することが見込まれているため、今年は幅広い株式に投資妙味を見いだすことができるでしょう。
続いて【右】で世界株式のセクター別の予想EPS成長率をみると、昨年は情報技術とコミュニケーション(=ハイテク関連)セクターが突出した強さを誇っていましたが、今年は情報技術に限らず一般消費財や資本財、素材といったその他の景気敏感系セクターでも力強い2桁増益が見込まれています。先日リリースしたレポートで確認した通り、今年は主要国・地域で潜在成長率並みかそれをやや上回る経済成長率が予想されていることもあり、ディフェンシブセクターよりも景気敏感セクターの方が有望視される可能性があります。
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「米国株式は割高だから今年は株安」というのは本当か?
2025年12月末時点のS&P 500の予想PER(12ヵ月先)は22倍台で、割高感があるのは間違いありません。しかし、下記の図表の【左】で示している過去のデータを確認すると、予想PERと「その後1年間のリターン」はほぼ無相関であることが分かります。例えば、足元と同様に予想PERが20倍以上だった局面をみると、その後1年間で株価が20%程度下落したこともあれば、40%程度上昇したこともありました。
それでは、「高PERでも米株高が続くか」をどのように見極めればよいでしょうか。この点については、予想EPS(12ヵ月先)の動向がカギを握ると考えられます。【右】のチャートで過去に予想PERが20倍以上の状態で新年を迎えた年のリターンをみると、「過去の平均的な年間の予想EPS上昇率(+8%)」を上回ることができた年はプラスのリターンになっていた一方、同上昇率に届かない年は株安になっていたことが分かります。
つまり、①割高感があっても、その年の業績見通しの伸びが「過去の経験則から期待される+8%」を超えれば株高基調は崩れていませんでしたが、②割高感が強い上に、予想EPSの伸びも過去平均を下回る期待外れの状況となれば、当然の結果として投資家の失望売りを招くと考えておくべきでしょう。現時点では、今年は①のケースになると想定しており、米国株式は割高感があっても株高を実現する可能性があるとみています。