DB年金の資産配分の変化
一般勘定の増加が続く
- 2026年3月末の政策アセット・ミックス1では、昨年と比べ、一般勘定が増加し、外国債券が減少した。オルタナティブは長きにわたり増加を続け25%弱に到達したが、増加ペースは減速している。
- 増加幅が最も大きかった一般勘定につき、政策アセット・ミックス増加させた基金は7件、減少させた基金は1件であった。減少幅が最も大きかった外国債券につき、政策アセット・ミックスを増加させた基金は5件、減少させた基金は8件となった。
図1:政策アセット・ミックスの推移
各年3月末時点。回答数は2010年:76、2011年:73、2012年:83、2013年:88、2014年:93、2015年:90、2016年:75、2017年:104、2018年:97、2019年:83、2020年:79、2021年:79、2022年:66、2023年:67、2024年:67、2025年:74、2026年:74
注:資産クラスの設定において、内外の区別がない「グローバル枠」を設定しているDB年金については、データの連続性の観点から「グローバル株式」は「外国株式」へ、「グローバル債券」は「外国債券」に割り振っている。ここ数年でグローバル枠を設定しているDB年金が増加しているため、過去データとの比較には十分な注意が必要。四捨五入の関係で合計が100%とならない場合がある。一般勘定とは、運用実績に関わらず、元本と一定利率が保証される保険商品の運用のことを指す。
今後の方向性
国内債券市場への段階的な回帰
- 今後の資産配分の方向性を問う質問に対して、回答者の約1割がオルタナティブを増やす方向と回答した。例年は2~3割と、伝統資産に比べ突出した割合であったが、昨年に続いて1割程度という結果となった。
- 外国債券については国内債券へのシフトに伴い減少予定の基金と、オルタナティブからシフトして増加予定の基金の2つの傾向がみられる。
- 国内債券の増加予定が約1割と盛り返しており、増加・減少をネットすると過去最高となった。一般勘定については昨年過去最高の回答割合であったが、商品採用が既に進んだためか、今後の増加予定は1.2%にとどまった。今後は、外国債券からのシフトが①一般勘定、②国内債券の2段階のフェーズで進む展開も考えられる。
図2:今後配分を増加/減少させると回答したDB年金の割合
注:オルタナティブの配分増加・新規投資は別軸で表示している点に注意。2022年はヒアリングを実施せず。
J.P.モルガンの企業年金運用動向調査について
J.P.モルガン・アセット・マネジメントは、日本の確定給付型年金(DB年金)を中心に年金基金を対象として、過去2年間の運用状況の変化および方向性について継続的に聞き取り調査を行っており、今回で18回目です。第18回は合計82件の回答を得て、2026年9月にその結果を公表しました。
調査の概要
- 調査目的:日本の企業年金が、どのように中長期的な運用戦略や運用方法を変えてきたのか、そして、変えようとしているのかを調査・確認し、今後の年金資産運用のあり方を探求する
- 調査対象:日本国内の確定給付型年金(DB年金)を中心に合計82件(うち確定給付企業年金80、うち共済等2)
- 調査実施時期:2026年4月から2026年6月末
- 調査方法:直接訪問またはウェブ会議ツールによるインタビュー形式、並びに電話調査
注意事項
- 本調査の結果は、調査実行時点での見込みを含んでいます。実績と書かれている部分も調査時点で見込まれた実績であることがあります。
- 本調査は、可能な限り正確に回答を取得し、計算した結果を掲載しています。しかしながら、回答数の変化等によって過去との連続性が担保されない場合があります。
- ポートフォリオの資産配分については、ここ数年で政策アセット・ミックス内でグローバル枠を設定しているDB年金が増加しているため、過去データとの比較には十分な注意が必要です。
- 資産配分などの数値は2026年3月末時点である一方、今後の資産配分方針などは2026年4月~2026年6月末時点の方針である点に注意が必要です。
- 断りのない限り、図表の出所はJPモルガン・アセット・マネジメント株式会社となっています。
- 本調査の詳細のレポートをご希望される当社の機関投資家のお客さまおよび報道関係者は、機関投資家営業部もしくはマーケティング部にお問合わせください。
1 年金基金等の機関投資家が決定し、定期的に見直される基本資産配分
上記は、年金運用動向調査の結果を説明したものです。一定の見解や数値の予想、さらに現在の金融市場における市場の動向等に関する記述が含まれていますが、これらは当社の判断の根拠となるものであり、また特に予告なく変更されることがあります。当社は、上記の情報を信頼に足るものと考えていますが、それが正確ないし完全であることについて保証するものではありません。上記は、特定の金融商品の購入または売却の勧誘を意図したものではありませんし、特定の有価証券やその発行体への言及がなされている場合にも、それは説明の便宜のためであり、当該有価証券の売買を推奨するものではありません。また、過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。