景気の「再加速サイン」と「後退サイン」が同時に点灯

米国や世界で景気再加速のサインが点灯

S&Pグローバルが発表した製造業と非製造業を合わせた2月の総合PMI(購買担当者景気指数)は、米国、ユーロ圏、中国、日本の全てで好不況の分かれ目である50を上回りました。いずれの国・地域も昨年末時点でPMIは50を下回っていたため、反転上昇してきたことがわかります。仮にこのままPMIの上昇基調が続けば、先週のように金利上昇と景気敏感株高が併存する状況が続くと考える投資家もいるでしょう。

一方で、米国の景気後退のサインも点灯

米国や世界景気の再加速を示唆する指標が出始めた一方、米国で下記3点などの景気後退を示唆する指標もある点に要注意です。①米国2年国債利回りが同10年国債利回りを上回る「逆イールド」が深まっています。②直近の米金融機関の貸出態度(商工業ローン)が過去の景気後退時並みに厳格化しています。③米調査会社コンファレンス・ボードの1月の景気先行指数(前年比)が過去の景気後退時並みに悪化しています。仮にこれらのサインが示唆する通り景気後退が訪れる場合は、米国や世界全体の株価は昨年来の安値を試す可能性があります。

今後の市場見通しは?

足元では景気の再加速と後退のサインが両方点灯しており、どちらかのサインが消灯するまで、投資家の一喜一憂が続くでしょう。現時点では「更なる金融引き締め→景気再加速のサインが消灯→米国の景気後退入り→金利低下(信用力の高い債券高)&株安」の可能性のほうが高いと考えていますが、当面は予断を持たず、丁寧に経済指標を観察し続けることが重要です。

 

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