今すぐチェック!足元の運用状況 2022年3月のポイント
3月のポイント
3月の騰落率は年1回決算型、毎月決算型ともに0.9%上昇しました(図①)。金融市場は、年初来、インフレや金融政策の動向、ロシアによるウクライナ侵攻などを背景に、変動性の高い展開が続いています。3月はウクライナ侵攻に、やや楽観的な見通しが広がったことなどから、市場は幾分「リスクオン」の基調となりました。ベスト・インカムの基準価額も2022年1月、2月と2ヶ月連続で下落しましたが、3月は下げ止まりました。ベスト・インカムではポートフォリオの約35%を株式資産に投資しています(図②)。2022年に入り下落基調だった世界株式が、3月は上昇に転じたことが要因の一つと言えます(図③)。
2022年の最初の3ヶ月を振り返ると、ベスト・インカムの基準価額は3.8%の下落にとどまりました1。ベスト・インカムで投資している多くの資産が下落し、基準価額の下落要因となりましたが、その中で強みを発揮したのは高配当株式でした。ベスト・インカムで投資している株式は、原則、高配当株式です。これまで本コラムでもお伝えしてきた通り、高配当株式は、金利上昇に強いとされるバリュー株式の代表であり、インフレ懸念や金利上昇局面で下値抵抗力を発揮すると考えられる資産です。
実際、高配当株式のインデックスを見ると、2022年1-3月期で、1.9%上昇していました2。想定通り、金利が上昇する市場環境で、高配当株式が基準価額の下支えとなったと言えます。
ベスト・インカムの今後の運用は?
では、気になる今後について確認しましょう。「市場見通しと今後の運用方針」では、見出しに「企業業績の改善や個人消費の繰り越し需要などが、世界景気の下支え要因になると考える」とあり、本文中には「ファンダメンタルズ(基礎的条件)は依然として堅固である」という記載があります(図④)。引き続き不透明感は強いものの、先行きに対して前向きな見方は変わっていないようです。
そのため、ベスト・インカムのポートフォリオでは、金利上昇に強いとされる高配当株式やハイ・イールド債券、株式の業種配分では金融セクターへの投資を通じて、金利上昇局面を乗り切りつつ、インカム収益3を獲得できるように運用を継続しています。
ロシアによるウクライナ侵攻という地政学イベントが起こりましたが、結局のところ、金融市場の材料は3か月前と大きく変わっていないと考えています。ただ、変わったことを挙げるとすれば、時計の針が想定より早く進んだことかもしれません。引き続き、景気減速と金利上昇という市場環境を踏まえた上で分散投資を行うとすれば、ベスト・インカムは選択肢の一つとなると考えています。

1毎月決算型および年1回決算型、 期間:2021年12月末~2022年3月末、騰落率は、分配金再投資基準価額を使用しています。分配金再投資基準価額は、信託報酬控除後であり、税引前の分配金を分配時にファンドへ再投資したとみなして算出したものです。
2出所:ブルームバーグ 期間:2021年12月末~2022年3月末、指数はMSCI World High Dividend Yield Indexを使用(配当込み、現地通貨ベース)。騰落率は、基準価額算出日の前営業日の各インデックスデータをもとに算出しています。
3「インカム」とは、債券の利息や株式の配当金など一定期間毎に受け取ることの出来る収益を指します。
「JPMベスト・インカム(年1回決算型)/(毎月決算型)」を総称して「JPMベスト・インカム」または「ベスト・インカム」と言います。投資先ファンドとは「JPモルガン・インベストメント・ファンズ-グローバル・インカム・ファンド」の「Iクラス(円建て、円ヘッジ)」(「グローバルインカムファンド」と言います。)を指します。「ベスト・インカムの投資先ファンドの運用戦略」を「ベスト・インカムの運用戦略」と呼ぶ場合があります。ベスト・インカムは投資先ファンドを通じて実質的な運用を行います。上記の運用に関する説明は投資先ファンドにおけるものです。ただし、ファンドの騰落率に関しては、利回りのデータも含め、ベスト・インカムの騰落率のデータです。当ファンドの投資先ファンドのポートフォリオを「ベスト・インカムのポートフォリオ」と呼ぶ場合があります。当記事に記載された意見・見通しは表記時点での弊社および弊社グループ会社の判断を反映したものであり、将来の市場環境の変動や、当該意見・見通しの実現を保証するものではございません。また、当該意見・見通しは将来予告なしに変更されることがあります。J.P.モルガンは、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーおよびその各国子会社または関連会社のマーケティングネームです。
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