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Guide to the Marketsで解説!米国の中間選挙を見据えたトランプ政権の政策で、金融市場はどう動く?

<要旨>

・第2次トランプ政権の支持率は低迷しており、世論調査によれば「雇用・経済への取り組み」の強化が課題になっています。来年の米中間選挙に向けて支持率を高めるためには、財政政策・貿易政策・規制緩和・利下げなどで経済や市場環境を更に良くする必要があると考えられます。

・米政権は、少なくとも米中間選挙までは「親ビジネス・市場重視」だと考える投資家は、米国・グロース・AI関連株式などへの投資が一案かもしれません。

Guide to the Markets 2025年10-12月期版で解説『米国株式:大統領支持率と「トランプ・プット」と「FRBプット」』

今後の第2次トランプ政権の経済政策を考える上では、上記の図表の【左上】で示したトランプ大統領の支持率の動向を追う必要があると考えています。

発足直後に50%を超えていた支持率は、関税懸念などで落ち込んだ後、一時は株式市場の底打ちと歩調をあわせて回復したものの、足元では再び45%前後に戻ってしまっています。第1次トランプ政権時の支持率と選挙結果の関係を振り返ると、当時の米中間選挙や米大統領選挙は足元と同程度の45%前後の支持率で敗北した過去があるため、第2次トランプ政権としては、来年の米中間選挙に向けて支持率のテコ入れを図る必要があるでしょう。

最近の世論調査を参考にすると、支持率を上げるためには「雇用や経済への取り組み」への強化が必要と考えられるため、今後は、①既に成立した減税の効果発現に加えて、場合によっては更なる財政刺激策(→例:関税収入を活用した経済対策)も検討する可能性があるほか、②引き続き貿易を巡る不透明感を払拭したり、③AIや金融などに関する規制緩和に積極的に取り組んだりする可能性があります。これらの経済政策に米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げも加われば、経済・市場フレンドリーな環境が続くことになり、投資家はこれを好感すると見ています。

Guide to the Markets 2025年10-12月期版で解説『トランプ2.0相場の物色動向:局面別の各資産のリターン』

今後も「短期的には」トランプ大統領の言動に市場が振り回される局面があると見ていますが、「基本スタンス」としては、上記の通り米中間選挙に向けてトランプ大統領が経済及び市場を支える姿勢を見せるのであれば、どのような資産が有望となるでしょうか。

この点を考えるにあたっては、上記の図表において【灰色】と【緑色】で示している、市場参加者が「トランプ政権=親ビジネス・市場重視」と捉えていた期間の物色動向が参考になると考えています。この期間の各資産のトータルリターン(利息・配当を含む)を見ると、①国別の株式では米国株式が最も力強く、中でもマグニフィセント71のリターンが絶好調となっているほか、②スタイル別やセクター別で見るとグロース、情報技術セクター、コミュニケーション・サービスセクターといったAI関連株式が堅調でした。

米国・AI関連株式は、トランプ政権の減税や規制緩和、トップ外交などの恩恵を受けやすいため、このような結果が出ていることは自然でしょう(→AI関連に追い風となる企業減税、AI積極推進の米大統領令、中東や英国訪問時のAIビジネス獲得などを思い出してください)。

以上の点を踏まえると、「トランプ政権は、少なくとも来年の米中間選挙に向けては親ビジネス・市場重視モードだ」と見ている投資家は、これらの資産への投資比率を高めておくのが一案かもしれません。

1 アップル、アマゾン、アルファベット、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、エヌビディア、テスラの7社を示します。上記は個別銘柄の推奨を目的として示したものではありません。弊社若しくは弊社グループ会社又はそれらの従業員は上記で言及している有価証券を保有している場合があります。

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