このページでは、米国の失業率と株価を見ています。
経済指標には、例えば、GDP(国内総生産)のように、生産年齢人口の増加などに合わせて「長期右肩上がり」となる指標と、失業率のように上下動を描いて景気循環を反映する指標があります。例えば、失業率は、永遠に上がり続ける、下がり続けるということがなく、一定の「上限」や「下限」が存在します。とはいえ、2020年には、【灰色】の失業率が、「上限」を突き抜けるように、過去にない高水準に達しました。しかし、失業率はその後、急速に低下しています。こうした景気循環を表す指標は、「両端」に近づくと、反転することが期待され、将来の予測の手助けとなる可能性があります。目前の経済指標が、(この失業率のように)循環を表すものか、(概ね「右肩上がり」のGDPのように)構造を表すものかを区別することが重要です。
米国経済は直近で、2020年2月~4月までの間、景気後退に陥りました。【右上の赤字】で記載している通り、米国の景気後退は過去、平均1年程度しかありませんが、直近の景気後退はさらに短いものとなりました。そして、米国の景気拡大は過去、平均5.3年と相対的に長く、株価は下落以上に上昇が大きいために、長期では「右肩上がり」です。