このページでは、過去の米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了後の金融市場を見ています。
【上】では、過去の米国の利上げサイクル終了時のインフレ率について見ています。足元のインフレ率の鈍化期待や景気悪化懸念は、米国の金融政策の転換に繋がる可能性があります。昨年は高すぎるインフレ率がFRBの急速な利上げを招きましたが、今年は【紫色】のインフレ率が鈍化するにつれて、雇用の弱まりにFRBが配慮し始めるとの見方が強まりつつあります。このような見通しを背景に、金融市場では【灰色】の通り、2023年前半の利上げ終了と、2023年後半の利下げ開始が意識されています。
【左下】では、利上げサイクルが終了してから半年間の米国債券(投資適格)のトータルリターン(利息を含む、米ドル・ベース)について、【右下】では、利上げサイクルが終了してから半年間の米国株式(S&P 500)の価格リターン(米ドル・ベース)について見ています。1970年代以降の歴史から学ぶと、過去の利上げ終了後は、①信用力が高い債券のリターンが全てプラスだった一方、②株式のリターンはまちまちとなっていました。