このページでは、幅広い資産クラスの年ごとのリターン・ランキングについて見ています。ドル・ベースでの表示です。
総じて【バランス型】が中程度の成績を収めており、分散投資の効果が見て取れます。リターンの高い資産を毎年見極めることは、プロの投資家でも至難の業です。従って、複数の資産に分散投資することで、安定的な収益を図ることが重要であると考えます。【赤】の囲みはリターンがマイナスになった資産です。
一番上の列は、これらの資産の中で、それぞれ第1位のパフォーマンスを残した資産です。この間に「欧州ソブリン債務危機」、「チャイナ・ショック」や「コロナ・ショック」が含まれていますが、2022年を除いて、1位の資産クラスはプラスのリターンを残していることがわかります。例えば、2020年にはコロナ・ショックがありましたが、市場の回復が早かったため、結果的には【米国REIT】と【J-REIT】以外はプラスのリターンとなりました。現金のリターンは0%ですから、米国の投資家にとってみると、2022年を除いて、この間に、現金を上回る資産が何かしら存在した事実を示しています。価格の変動リスクがあるという意味では、相対的に低リスクの先進国国債もリスク資産のひとつと言うことができますので、リスク資産の中で分散投資を行うことで、現金を上回るパフォーマンスを残せる可能性があります。