このページでは、米国の人手不足と世界の商品価格の高騰を見ています。
【左】は、米国のセクター別の就業者数の変化を見ています。米国では、需要と比べて雇用の回復が遅れていることがわかります。この要因としては、①学校再開の遅れで子育て中の親が仕事に戻る時期が遅れている、②失業給付の上乗せなど手厚い対策で就労意欲が低下している、③新型コロナウイルスの感染リスクが高い仕事が敬遠されている、などの可能性が挙げられます。但し、以上の要因は、学校再開や失業対策の終了、ワクチンなどにより、今後数ヵ月で徐々に解消するとみられています。
【右】は、中国の信用サイクルと産業金属価格の動向を見ています。世界中のインフレ加速の一因である商品市況の高騰に関しては、資源を大量消費する中国の需要に注目です。同国では既に信用引き締め策が採られており、今後は不動産やインフラ投資などが減速することが見込まれます。このような点は、【赤色】のクレジット・インパルスの低下などに表れています。これは、産業金属をはじめとする世界の商品価格の上昇圧力の低下に繋がるでしょう。