このページでは、米国の製造業と住宅市場を見ています。
【左】では、米国の製造業について見ています。【紫色】は米国の製造業および経済全体を見る上で重要なISM製造業景況感指数を示しています。足元は好不況の目安である50を下回っています。米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利上げが逆風となるほか、ISM指数に6ヵ月ほど先行する傾向がある【緑色】の新規受注指数/在庫指数も低下傾向にあり、在庫循環の観点からも今後は製造業の活動が一段と鈍ると考えられます。
【右】では、米国の住宅市場について見ています。FRBの利上げに伴う【青色】の住宅ローン金利の大幅上昇などを背景に、【紫色】の新築住宅販売などの住宅関連指標は悪化基調となっています。足元では鈍化傾向にあるものの、依然として高水準にあるインフレ率を考慮すれば、2023年前半はFRBの金融引き締めが続きそうです。また、過去は利上げが続く限り住宅ローン金利も上昇する傾向があった点に注意が必要です。以上を踏まえれば、当面は住宅ローン金利が高水準で推移し、住宅市場の逆風となり続けることが予想されます。