このページでは、世界の企業業績の見通しと投資家の物色動向を見ています。
【左】は、世界株式のセクター別の予想1株利益(EPS)の2020年と2021年の変化率を見ています。2020年【薄紫色】は、情報技術など一部のセクターが増益を確保する一方、総じて見れば、厳しい減益となりました。一方、2021年【紫色】は、全セクターが増益になることに加え、新型コロナの悪影響が大きい景気敏感セクターほど、昨年の反動もあり大幅増益になる可能性があります。
【右】は、2021年年初来の各資産のトータルリターンを見ています。【水色】で2021年年初来の各資産のパフォーマンスをみると、上位には、エネルギーや金融セクター、バリュー株式など景気に敏感な資産が並んでいます。一方、下位には金や債券、新興国株式など、米国の金利上昇が逆風となる資産が並んでいます。
但し、4-6月期の動き【オレンジ色】だけをみると、1-3月期【灰色】で冴えなかったグロース株式のパフォーマンスなどが復調しています。これは、4-6月期の米国国債のリターンがプラスに転じていることからもわかる通り、1-3月期の反動で米国金利がやや低下したことなどが影響しています。また、国別でみれば、4-6月期は新型コロナウイルスのワクチン接種が加速した米国の株価が堅調に推移した一方、出遅れた日本の株価は軟調でした。