このページでは、グローバルの企業業績と企業景況感を見ています。
【左】の【紫色】で、世界株式ベースの今年の1株利益(EPS、アナリスト予想集計値)の伸びをみると、指数全体で若干の増益が見込まれていることがわかります。また、セクター別でみても、エネルギーや素材などを除く幅広いセクターで増益の見通しが示されています。
次に、国別でみても主要国・地域の今年のEPS成長率はプラスの見込みで、例えば米国や日本の増益率は5%程度と予想されています(→Guide to the Marketsの8ページ参照)。
但し、これらの増益見通しは、今後下方修正される可能性がある点に注意が必要です。【右】を見ると、グローバルの購買担当者景気指数(PMI)と世界株式のリビジョン・インデックス(アナリストによる業績予想の修正)は連動する傾向にあります。また、足元はPMIが弱く、リビジョン・インデックスも下方修正が増える傾向に転じていることがわかります。
今後も当面は世界景気は悪化する可能性が高く、PMIの更なる低下が意識されます。この点を踏まえれば、企業業績の見通しも景気に敏感なセクターや国・地域を中心に下方修正が続き、足元の増益見通しが減益見通しに転じるリスクがあるとみています。