このページでは、日米金利差とドル円相場を見ています。
【紺色の線】は日米の10年金利差を、【灰色の線】はドル円レートを見ています。大きく見れば、金利差が拡大すると円安になり、縮小すると円高になる傾向にあります。
たとえば、2009年から2012年までは、世界金融危機や欧州債務危機によってリスク回避の動きが強まり、安全通貨とされる円に対する需要が高まったと考えられます。加えて、米国の量的金融緩和や日本の消極的な金融政策が、過度な円高につながった可能性があります。2014年後半から2015年半ばまでは、日銀の金融緩和や原発停止による貿易赤字転落が影響し、円安・ドル高が進んだと見られます。2016年の後半以降は、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利や米国の長期金利の上昇に伴い、利回り差が拡大してきました。2019年以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受けてFRBが利下げを行ったため、米国の長期金利は低下し、ドル安・円高が進行しました。その後は、米国の力強い景気回復を受けた物価や金利の大幅上昇などを受け、急速にドル高・円安が進んできましたが、足元では日銀の金融緩和政策の一部修正やFRBによる利上げペースの鈍化期待などからドル安・円高が進みました。