このページでは、日本株式の相対リターンと景気感応度を見ています。
【左】では、米国10年国債利回りと日本株式の相対リターンを見ています。【黄緑色】は、TOPIXのパフォーマンスと世界株式のパフォーマンスを比較したもので、上に行くほど日本株が相対的に上昇しており、下に行くほど世界株が相対的に上昇していることを示しています。過去を見ると、【灰色】の米国10年金利が低下すると、世界株全体に対して日本株のパフォーマンスが劣後する傾向がみられます。これは、世界景気の悪化を背景に米金利が低下する局面では、①相対的に景気に敏感な製造業が多い日本株は、世界景気悪化による業績の打撃が大きくなっている、②日米金利差の縮小で円高も進みやすく、これが日本株への逆風を強めるため、と考えられます。
【右】では、セクター別の構成比率を見ています。米国株式は【紫色】の情報技術セクター、日本株式は【灰色】の資本財セクター、欧州株式は【緑色】の金融セクター、中国株式は【黄緑色】の一般消費財セクターなどが、それぞれ大きな比率を占めており、各国・地域ごとに、特徴があることがわかります。また、このセクター構成比率の違いが、相対パフォーマンスを左右することもあります。例えば、ハイテク株がけん引役となる相場の場合、米国株式のパフォーマンスが相対的に優位になる可能性などがあるでしょう。また、資本財や一般消費財など、日本株は相対的に景気に敏感なセクターの比率が高いこともわかります。