このページでは、米国の消費と世界の製造業の動向を見ています。
【左】は、米国における個人の所得と消費、貯蓄を見ています。昨年来の米国では、景気後退期やその直後にも関わらず、政府の現金給付などで可処分所得【灰色】が異例の増加をみせました。ただし、所得は増えてもコロナ禍で消費支出【紫色】は抑制されたため、貯蓄【オレンジ色】が急増しました(注:図は2月までのデータで、3月に成立した追加対策の影響は未反映)。
この積みあがった貯蓄の一部は、これから“脱コロナ”が進む中で、消費の反動増(リベンジ消費)を後押しすることが期待されます。また、このような構図は、程度の差こそあれ、欧州など他国にもあてはまると考えられます。
次に、今後の企業の世界的な生産動向について考えてみましょう。今年3月時点のグローバル製造業PMIを項目別にみると、【右上】の新規受注指数が改善基調で高水準な一方、【右下】の完成品在庫指数は未だ低水準です。これは、今後も製造業の生産が回復基調を維持することを示唆していると考えられます。