このページでは、過去のITバブルの生成と崩壊を見ています。
【左】は、S&P 500の予想株価収益率(PER、利益は12ヵ月先)と株価の推移を示しています。
過去の歴史を振り返ると、例えば1998年の「ITバブル期」は、低インフレや緩和的な金融政策、IT産業への強い期待などを背景に形成され、バリュエーションは高水準となっていました。
しかし、【右】を見ると、結局このバブルは、①インフレの鈍化が止まり、②米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを続け、③企業景況感がピークアウトした後の2000年3月に崩壊しました。④ハイテク企業に対する規制強化の観測が強まった点も重要です。2020年のコロナ・ショック以降は、当時と似たような背景で予想PERが上昇したり、ハイテク株式が株高を主導したりしてきましたが、高インフレやFRBによる利上げなどを受けて、足元ではバリュエーションが低下しています。