このページでは、世界景気や米国のインフレ率と、各資産のリターンを見ています。
【オレンジ色】は、「世界景気が好況かつ加速基調(=グローバル製造業PMIが50以上かつ上昇傾向)で、米国のインフレ率が3%を超えていた局面」におけるリターンの傾向を示しており、足元の参考になります。このデータを踏まえれば、当面は新興国や日本、欧州、バリュー、景気敏感セクター株式などを選好したいところです。
一方、景気の加速終了後のポートフォリオ構築については、【水色】が参考になります。これは、「世界景気が好況だが減速基調(=PMIが50以上だが低下傾向)の局面」におけるリターンです。この局面では、米国、高配当、クオリティ、ディフェンシブセクターなど、安定感のある株式を選好するとともに、REITや債券などのインカム系資産もポートフォリオに一部組み入れておきたいところです。
【オレンジ色】を参考にしたポートフォリオから、【水色】を参考にしたポートフォリオへの切り替え時期を考える上では、PMIの上昇基調から低下基調への転換がカギを握ります。これは、もしかすると今年の秋冬から来年にかけて起きる可能性があります。
【補足】 足元の世界景気の加速が終わり、減速期に入ってからも、投資は継続?
景気もインフレも強いの【オレンジ色】と比べて、景気減速期の【水色】のリターンは冴えません。しかし、かといって景気後退期のようにほとんどの資産が大幅下落する局面ではなく、平均リターンがプラスの資産も多くあります。従って、【水色】の局面でも必ずしも投資をやめる必要はないと考えます。必要なのは、局面変化に応じた「ポートフォリオの衣替え」と言えるでしょう。