このページでは、2020年の日米株式の株高の主導権の交代を見ています。
前ページでは、過去のグローバル製造業PMIが上昇する局面で、予想EPSが主導する株高の傾向があることを確認しましたが、足元のPMIの上昇局面はどうでしょうか?
【右】を見ると、①日米株式の予想PERは、株価が底をつけた昨年3月から6月頃まで急上昇した後、横ばい圏で推移していた、②予想PERの上昇が一服した頃から、予想EPSの底打ちと上昇が始まっていた、ということがわかります。
つまり、①株価がコロナ・ショックの最安値を付けた昨年3月から6月頃までの株高は、財政・金融政策への期待などによる予想PERの切り上がりが主導した「期待先行の株高」でしたが、②その後は「業績見通し(予想EPS)の底打ち、上昇が主導する株高」へと移行しています。
確かに、予想PERは過去と比べて高い水準を維持しており、それ故に「これ以上の株高は持続可能なのか?」という懸念を持つ投資家も多いでしょう。しかし、今後もグローバル製造業PMIが上昇基調を維持するならば、投資家心理を表す予想PERがさほど大きく崩れない中、予想EPSの上昇が主導する「業績相場」が続くと見ています。